今回は、鹿児島のご当地ラーメンの『鹿児島ラーメン』を作りました。
トンコツをメインに鶏ガラや野菜もたくさん使って滋味深いスープに仕立てます。
実際の鹿児島県のラーメンは多種多様なラーメンが存在しており明確な定義づけされてないようで、お店によっては白濁スープだったり、白濁させないスープを提供したりさまざまな工夫が行われてきたようです。
今回は動物系食材と野菜のみで白濁させた濃厚スープをベースに、焦がしネギ油の香ばしさ・野菜とみりん風調味料で甘さが特徴の一杯に仕上げました。
今回のポイントは
- 豚骨・鶏ガラ・野菜ベースのスープに焦がしねぎ油を浮かべ
- 豚バラのチャーシューときくらげ・茹で野菜をトッピング
- 特製の塩タレと博多ラーメンと同じ低加水ストレート麺をやわめで仕上げます
では、早速『鹿児島ラーメン』の作り方を見ていきましょう!
🍜鹿児島ラーメン・これだけは押さえたい3つのポイント
『鹿児島ラーメン』を作っていくうえでのポイントを3つにまとめてみました。
Point①: 豚・鶏スープにたっぷり野菜の旨味を出したの白湯スープ
Point②: 『焦がしネギ油』を使って香ばしく
Point③: 甘さを引き立てる”みりん風調味料”
Point①:動物系+野菜の旨味と甘みを引き出した白湯スープ
👉📽YouTube 00:35~
イノシン酸たっぷりな豚ゲンコツ2kg・鶏胴ガラ1kgを主軸とした動物系のスープに、グルタミン酸を含む昆布・グアニルさんの干し椎茸をプラス。
青ネギ・玉ねぎ・りんご・キャベツの芯・人参・にんにく・ショウガとたくさんの野菜のうま味と甘みを詰め込んだスープを作ります。
今回は特に野菜の出汁をしっかりと抽出するため、野菜を入れてからも圧力をかけて煮込んでいきます。最終的に野菜がトロトロになったころには、動物系のコク深いスープに野菜のエキスたっぷりな滋味深いスープの完成です。
Point②:”揚げネギ”ではなく「焦がしネギ油」を使う
👉📽YouTube 07:47~
鹿児島のラーメンにはきつね色に仕上げた「揚げネギ」がトッピングされていることが多く、お店によっては揚げニンニク(にんにくチップ)だったりします。
僕仕様の鹿児島ラーメンは、前回作った『焦がしネギ油』があるじゃん!ってことでそれを使って仕上げていきます。
焦がしたネギの風味・うま味・苦みが甘めのスープに合わさることで、とても濃厚な後引く美味しさを作り出してくれます。
Point③:甘さの秘密は「みりん風調味料」
👉📽YouTube 07:47~
鹿児島ラーメンはスープに甘みがあるのも特徴です。
その甘みの秘密を探っていくと、あるサイトには”鹿児島の醤油は甘く、その醤油をタレに使っているからラーメンスープに甘みがある”なんてことが書いてあったりするんですが、僕にはそれが理解できませんでした。
実際に鹿児島の甘口の醤油『吉村醸造サクラカネヨ 甘露 1L』を買って試したんですが、どう考えても違う…醤油を使うとスープは濃い色になってしまい思った通りの味にもなりません。
そこで調べていくと、ある鹿児島ラーメンを提供されているお店の店主ブログに”甘さにはみりんを使ってます”ってあったんですね。
ってことで、僕がいつも愛用しているアルコールの含まない「ミツカンのほんてり」とホタテと魚介出汁のきいた【#050】塩タレ(改良版)を使って仕上げました。
👇さっそく動画にてチェック!
🍜鹿児島ラーメン・まずはYouTubeでチェック!
白濁させることでしっかりと食材の旨味を引き出したスープで作る『鹿児島ラーメン』の作り方をYouTubeで動画をアップしていますのでチェック👍
「焦がしネギ油」がいい仕事するんです
トッピングのもやしとキャベツはサッと湯がく程度で十分です(´ω`*)↓
スープの作り方・時系列
おおまかな手順にはなりますが、基本的には以下の通りで進めていきます。
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STEP1準備①香味野菜の準備(🎈📽YouTube 00:35~)
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STEP2調理①豚ゲンコツと鶏ガラのあく抜きを行う (🎈📽YouTube 01:54~)
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STEP3調理②あくを抜いたガラを鍋に入れ火にかけます(🎈📽YouTube 03:24~)
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STEP4調理③沸騰したら灰汁を取り除いてから圧力をかけて60分煮込む(🎈📽YouTube 03:58~)
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STEP5調理④60分後、チャーシューの肉を取り出し野菜を入れこのままさらに60分煮込む(🎈📽YouTube 04:24~)
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STEP6調理⑤さらに60分後、スープの完成。漉します(🎈📽YouTube 05:19~)
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STEP7調理⑥スープをブレンダーで強制乳化させる(🎈📽YouTube 06:01~)
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STEP8調理⑦トッピングの準備(🎈📽YouTube 06:25~)
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STEP9調理⑧麺を茹でる(🎈📽YouTube 07:33~)
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STEP10盛り付け麺と具材を盛り付けします(🎈📽YouTube 07:47~)
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STEP11仕上げ完成です!(🎈📽YouTube 08:58~)
🍜鹿児島ラーメン・材料の準備
今回は豚と鶏の2種類のガラを使ってスープを作りました。
白濁スープを作ることが大切(今回の鹿児島ラーメンは)なので、しっかりと圧力をかけて煮込みます。ちなみに鶏は胴ガラを使っていますが、たまたま胴ガラしか売ってなかっただけで深い理由はありません。普通の鶏ガラを準備してください。
また、甘さが特徴の一つでもあるので野菜の甘味をしっかりと含んだスープにするためにも、野菜も圧力なべでしっかりとうまみを抽出させることも大切です。
スープの材料
🍥スープ(動物系)の材料
- 豚のゲンコツ・・・2kg
- 鶏の胴ガラ・・・1kg
🍥スープ(魚介系)の材料
- 昆布・・・切り昆布 3枚
🍥スープ(香味野菜類)の材料
- 長ネギの青いところ・・・3本分
- キャベツの芯・・・1玉分
- 玉ねぎ・・・1/2
- りんご・・・1/2
- 人参・・・1/2
- にんにく・・・1ホール
- ショウガ・・・大きめ
- 干し椎茸・・・3コ
チャーシューの肉の種類
- 豚肉・・・豚バラ肉1kg
香味油はコレ
- 焦がしネギ油・・・40cc(【#080】焦がしねぎ油の作り方)
- みりん風調味料・・・40cc
タレはコレ
- 塩タレ(改)・・・50cc(【#050】塩タレ(改良版)の作り方)
その他
- なし
🍜鹿児島ラーメン・麺の選び方
ベストマッチな麺はコレ!
🍥『極細ストレート麺』です
鹿児島ラーメンの麺は、沖縄そばの流れを引いた太麺と台湾のビーフンから来た細麺とがあるようですが、今回は細麺バージョンで作ります。
細麺は博多豚骨ラーメンでも使われる”低加水細ストレート麺”。太麺でも細麺でも柔らかい麺に仕上げるのが鹿児島流です。
🍜鹿児島ラーメン・おすすめなトッピングと香辛料
『鹿児島ラーメン』のトッピングです。
- 味の要の”焦がしねぎ油”
- シャキシャキな”茹でもやし&茹でキャベツ”とこちらも食感の楽しい”きくらげ”
- 脂のおいしい”豚バラチャーシュー”、豚骨ベースにピッタリ薬味の”青ネギ”、
です。
上記でも述べましたが「揚げネギ」の代わりに『焦がしネギ油』を使っています。この香味油はラードで作っていますので、豚骨ベースの鹿児島ラーメンにも相性ばっちりです(*´з`)
おすすめのトッピング
🍥トッピングの材料
- チャーシュー・・・豚バラ
- きくらげ・・・千切り
- 茹で野菜・・・もやしとキャベツ
- 青ネギ・・・豚骨ラーメンにピッタリ
おすすめの香辛料
🍥香辛料の種類
- おろしにんにく・・・おすすめ度
- 一味唐辛子 ・・・おすすめ度
- 白コショウ ・・・おすすめ度
おろしにんにくは甘めのスープにワイルド感を与えてくれるのでかなりおススメです。
辛味は一味唐辛子もいいですが、辛味がマイルドな韓国唐辛子もおすすめ。白コショウもスープに合いますね。
🍜鹿児島ラーメン・まとめ
『鹿児島ラーメン』の動画は見ていただけましたでしょうか?
あらためて特徴を3つにまとめますと、
- 豚・鶏とたくさんの香味野菜を使った”白湯スープ”
- 茹で野菜の”モヤシとキャベツ”、食感の楽しい”きくらげと青ネギ”、脂のおいしい”豚バラチャーシュー”をトッピング
- 麺は”低加水ストレート麺”、”塩タレ+みりん風調味料”、”焦がしねぎ油”で仕上げる
ここを外さなければ自作の『鹿児島ラーメン』は完成します。
明確な規定のない『鹿児島ラーメン』ですが、上記3点を意識して作ればそれほどピントのずれていない鹿児島ラーメンを作れます。
お店によって若干違うのは、スープが薄いor濃い・白濁or清湯・揚げねぎorニンニクチップなどなど、組み合わせ次第ということ。
共通項としては、スープの材料(豚・鶏・野菜)・甘めに仕上げる・麺は柔らかめ仕上げなどを意識すればOKです。
完璧を目指すよりもまずは作ってみることのほうが大切!
せっかくなのでぜひ一度作ってみてYouTubeのコメントに報告ください( *´艸`)
自分で作った『鹿児島ラーメン』は、一度食べたらやみつきになりますよー(*´з`)
🍜鹿児島ラーメン・あとがき
『鹿児島ラーメンのつくりかた』に関して、動画では伝えきれない注意点などを書いてきました。
地方やお店によって趣が異なる、同じラーメンが存在しない珍しいご当地ラーメン。
Wikipediaには”鹿児島県人の情熱的性格と自主独立の気風、他者の研究はするが真似は嫌がる県民性に影響があったものと推測している”とあり、研究熱心な職人気質の店主が多いんだろうなぁと推察します。
鹿児島は今回作った動物系のスープだけでなく、カツオラーメンやマグロラーメンなど魚介メインのラーメンもあるようで、本当に多種多様なラーメンが楽しめますね!
質問やコメントなどはYouTubeのコメント欄に書いていただければ必ず目を通します。
引き続き、動画だけでは伝えきれない細かなことも書いていきますのでブログに遊びに来てください(*´ω`*)
ぜひ『週末』に『ラーメン』作ってみて下さいね(´ω`*)
ごちそうさまでした!(*´з`)