今回は、青森県青森市のご当地ラーメンで青森市民のソウルフードとなっている『味噌カレー牛乳ラーメン』を作りました。
北海道・札幌市の札幌ラーメン横丁でラーメン店を経営していた佐藤清氏が、東北地方に札幌ラーメンを広めたいと1968年(昭和43年)に青森市に「味の札幌」を開店。当時中高生の間で「味噌ラーメンにカレーとミルクを入れて食べると何故か美味い」といううわさが流れ、「味の札幌」でそれを商品化したのが始まりということです。
今回のポイントは
- 豚骨ベースのスープを使って
- カレー粉と牛乳で味付けし
- 特製の味噌タレと北海道「菊水」の中太ちぢれ麺で仕上げます
では、早速『味噌カレー牛乳ラーメン』の作り方を見ていきましょう!
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・これだけは押さえたい3つのポイント
『味噌カレー牛乳ラーメン』を作っていくうえでのポイントを3つにまとめてみました。
Point①: 豚のうまみを出した白湯スープと野菜のうま味
Point②: カレー粉と牛乳の親和性について
Point③: 決め手ともいえる隠し味「白すりごま」と「バター」
Point①:豚のゲンコツと背ガラをメインにしたスープ
👉📽YouTube 01:26~
味噌のコクとカレーのインパクトが強いラーメンですが、この濃い味付けにはうまみのあるスープ作りが大切になってきます。
今回はイノシン酸メインの「豚のゲンコツと背ガラ」を使って豚骨スープを作りました。そこへグルタミン酸を含む昆布・グアニルさんの干し椎茸をプラス、にんにくと長ネギを入れることで豚骨の臭みを抑えつつ甘みを付加します。
白濁するまでしっかりと煮込んでいくことが大切なポイントです。
Point②:カレー味のラーメンに牛乳のコク?
👉📽YouTube 06:30~
地元の高校生のアイデアから生まれたとされる『味噌カレー牛乳ラーメン』
最初はお遊びでいろんな味付けをして楽しんでいたようですが、偶然生まれたこの味付けは意外にも理にかなった味付けとなっています。
①通常のカレーを作る場合でもチキンブイヨンやビーフブイヨンを使ったりしますが、今回はポークブイヨンを使うことで濃厚なうまみ・コクのあるカレーができます。
②カレーのコク出しには、欧州カレーでは主にバターを使います。インドカレーなどはカシューナッツの油分でコクを、東南アジアのタイカレーなどはココナッツミルクの油分でコク出しをします。
ということは、「牛乳」は欧州カレーのバター(バターの原料は牛乳)とココナッツミルクを合わせたような、コクのあるスープが作れるということになります。
上記2点を踏まえたおいしい濃厚スープカレーに、特製の味噌タレで味付けしたらそりゃ美味しいラーメンになるに決まってますね!
Point③:白すりごまのコクが味の秘密
👉📽YouTube 06:30~
豚骨の濃厚スープに牛乳のコク、味噌の強烈なうまみ、カレー粉のスパイシーさがベストマッチしたラーメン。
これだけでも十分美味しいラーメンですが、白のすりごまを加えることで香ばしいゴマの風味とコクをスープ全体に馴染ませることができます。
また、バターをトッピングとしてあと乗せすることで”バターの風味の良い香り&追いコク効果”を演出することができます。
ラードもたっぷり使っているのでカロリーは爆裂に高いですが、表面に浮く油分はスープの温度を下げず、寒い冬に食べるには身体を温めてくれる大切なポイントになります。
👇さっそく動画にてチェック!
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・まずはYouTubeでチェック!
白濁させることで豚の旨味を引き出したスープ『味噌カレー牛乳ラーメン』の作り方をYouTubeで動画をアップしていますのでチェック👍
スープの仕上げは鍋の中で
牛乳を入れたら沸騰させすぎないように注意が必要です(´ω`*)↓
スープの作り方・時系列
おおまかな手順にはなりますが、基本的には以下の通りで進めていきます。
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STEP1準備①香味野菜の準備(🎈📽YouTube 00:35~)
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STEP2調理①豚ガラのあく抜きを行う (🎈📽YouTube 01:26~)
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STEP3調理②あくを抜いたガラを鍋に入れ火にかけます(🎈📽YouTube 02:55~)
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STEP4調理③沸騰したら灰汁を取り除いてから圧力をかけて60分煮込む(🎈📽YouTube 03:23~)
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STEP5調理④60分後、チャーシューの肉を取り出し野菜を入れこのままさらに60分煮込む(🎈📽YouTube 03:53~)
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STEP6調理⑤さらに60分後、スープの完成。漉します(🎈📽YouTube 04:33~)
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STEP7調理⑥トッピングの準備(🎈📽YouTube 05:18~)
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STEP8調理⑦麺を茹でる(🎈📽YouTube 06:14~)
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STEP9調理⑧鍋でスープの仕上げ(🎈📽YouTube 06:30~)
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STEP10盛り付け麺と具材を盛り付けします(🎈📽YouTube 08:10~)
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STEP11仕上げ完成です!(🎈📽YouTube 09:00~)
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・材料の準備
今回はメイン食材は「豚ガラ」です。今回は2種類のガラ(ゲンコツ・背ガラ)を使ってスープを作りました。
ルーツは札幌の味噌ラーメンにありますので、味噌の旨味に負けないようなスープを作ることが大切です。
スープはフライパンの中で仕上げますが、もやしの炒めすぎ&火の入れすぎは食感を失ってしまいますので要注意です。また、牛乳の沸騰しすぎは牛乳の分離させてしまうのでスープの仕上げは少しだけテクニックが必要です(*´з`)
スープの材料
🍥スープ(動物系)の材料
- 豚のゲンコツ・・・1.5kg
- 豚の背ガラ・・・1.5kg
🍥スープ(魚介系)の材料
- 昆布・・・切り昆布 3枚
🍥スープ(香味野菜類)の材料
- 長ネギの青いところ・・・3本分
- にんにく・・・1ホール
- ショウガ・・・大きめ
- 干し椎茸・・・3コ
チャーシューの肉の種類
- 豚肉・・・豚肩ロース1kg
香味油はコレ
- ラード・・・40g(【#017】ラード(豚脂)の作り方)
- バター・・・20g
タレはコレ
- 味噌タレ・・・150g(【#010】味噌タレの作り方)
その他
- なし
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・麺の選び方
ベストマッチな麺はコレ!
🍥『中太ちぢれ麺』です
札幌味噌ラーメンにルーツがある『味噌カレー牛乳ラーメン』は、麺も札幌味噌ラーメンと同じ黄色味かかった「菊水」の卵麺を使用します。
味噌ラーメンには最適な麺で、スーパーで手に入りやすいのでおすすめ!味噌ラーメンを作るときは9割この麺を使っています!
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・おすすめなトッピングと香辛料
『味噌カレー牛乳ラーメン』のトッピングです。
- 味の要の”S&Bのカレー粉”と”牛乳”
- 火入れ具合が大切な”もやし”と面白いトッピングの”わかめ”
- こってり感を増す”ラード(背脂)とバター”、定番の”メンマ&チャーシュー”
です。
現在では避けられがちな「わかめ」トッピングが珍しいですね。ラードとバターの油分は多めに使うことがうまく作るポイントにもなります。
おすすめのトッピング
🍥トッピングの材料
- チャーシュー・・・赤身と脂身のバランスの良い肩ロース
- わかめ・・・欠かせない
- メンマ・・・定番
おすすめの香辛料
🍥香辛料の種類
- 豆板醤 ・・・おすすめ度
- おろしにんにく・・・おすすめ度
S&Bのカレー粉は辛味が強めなカレー粉なので、追加の香辛料は必要なくこれだけでも十分です。
もし物足りないと思う方はおろしにんにくを、もっと辛味が欲しいなら一味唐辛子などではなく豆板醤の辛味がピッタリです!
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・まとめ
『味噌カレー牛乳ラーメン』の動画は見ていただけましたでしょうか?
あらためて特徴を3つにまとめますと、
- 豚ガラと香味野菜を使った”豚白湯スープ”
- ”カレー粉&牛乳”をプラスするのが最大の特徴
- 麺は”中太ちぢれ麺”、”味噌タレ”、”ラード(背脂)&バター”で仕上げる
ここを外さなければ自作の『味噌カレー牛乳ラーメン』は完成します。
上記に載せてませんが、「白すりごま」を入れるのと入れないのでは舌触りや味が変わってしまいます。なくてもおいしいとは思いますが、さらなる上の味を目指すなら白すりごまは必須です。
また、ラードとバターのダブル脂質はラーメン全体の味の構成要素としてとても重要ですよ!
完璧を目指すよりもまずは作ってみることのほうが大切!
せっかくなのでぜひ一度作ってみてYouTubeのコメントに報告ください( *´艸`)
自分で作った『味噌カレー牛乳ラーメン』は、一度食べたらやみつきになりますよー(*´з`)
🍜味噌カレー牛乳ラーメン・あとがき
『味噌カレー牛乳ラーメンのつくりかた』に関して、動画では伝えきれない注意点などを書いてきました。
寒い地域の青森県で生まれた、ラードたっぷりで身体のあたたまるスパイシーな濃厚味噌ラーメン。
このラーメンの大元である「味の札幌」の店主(佐藤清さん)を通して、町の意見(中・高校生の発案)を反映され生まれた、まさにご当地ラーメンですね!
質問やコメントなどはYouTubeのコメント欄に書いていただければ必ず目を通します。
引き続き、動画だけでは伝えきれない細かなことも書いていきますのでブログに遊びに来てください(*´ω`*)
ぜひ『週末』に『ラーメン』作ってみて下さいね(´ω`*)
ごちそうさまでした!(*´з`)