今回は、前回の【#084】長崎ちゃんぽんに引き続き、長崎県のご当地ラーメンの『長崎・皿うどん』を作りました。
ネーミングから”うどん”を想像してしまいますが『長崎の皿うどん』はかた焼きそばのような一品。ちゃんぽんを出前用にアレンジしたことがきっかけで誕生し、見た目が皿に盛った焼きうどんのようだった事などから「皿うどん」の名が付いたようです。
「唐あく」と呼ばれる長崎オリジナルのかん水を使用した独特な風味のあるちゃんぽん麺をパリパリに揚げた麺に、たくさんの野菜・肉魚介の入った中華あんをたっぷりかけていただきます
今回のポイントは
- 豚骨・鶏ガラ・野菜ベースの白濁スープに
- 白菜を中心に海と山の幸をふんだんに使用した中華餡を作り
- 帆立のうま味を含む特製の塩タレと長崎・皿うどん専用麺の”唐あく”仕上げの揚げたパリパリちゃんぽん麵で仕上げます
では、早速『長崎・皿うどん』の作り方を見ていきましょう!
🍜長崎・皿うどん・これだけは押さえたい3つのポイント
『長崎・皿うどん』を作っていくうえでのポイントを3つにまとめてみました。
Point①: 豚・鶏スープにたっぷり野菜の旨味を出したの白湯スープ
Point②: 味の決め手はすりおろした「ニンニク&生姜」にあり
Point③: 水溶き片栗粉でダマを作らない方法
Point①:動物系+野菜の旨味と甘みを引き出した白湯スープ
👉📽YouTube 00:35~
イノシン酸たっぷりな豚ゲンコツ2kg・鶏胴ガラ1kgを主軸とした動物系のスープに、グルタミン酸を含む昆布・グアニルさんの干し椎茸をプラス。
青ネギ・玉ねぎ・りんご・キャベツの芯・人参・にんにく・ショウガとたくさんの野菜のうま味と甘みを詰め込んだスープを作ります。
今回は特に野菜の出汁をしっかりと抽出するため、野菜を入れてからも圧力をかけて煮込んでいきます。最終的に野菜がトロトロになったころには、動物系のコク深いスープに野菜のエキスたっぷりな滋味深いスープの完成です。
ショウガの多用は、その”食材らしさ”を消してしまうことにもなるので扱いには注意が必要です。
Point②:おいしい中華あんの秘密は「おろし生姜&ニンニク」
👉📽YouTube 00:25~
たくさんの具材とうま味たっぷりな「ちゃんぽんの白濁スープ」をベースにしたコッテリ中華あん。その濃厚な中華あんをさらにおいしくさせてくれるのが、ここで登場するすり下ろしたニンニクと生姜です。
ショウガは野菜たっぷりの甘めの餡にのシャープな辛みを与えてくれ、食材自身のポテンシャルを120%に引き上げてくれます。また、魚や肉の臭みも抑えてくれますから生臭みも消えてスープの純度を高めてくれます。
また、にんにくはすりおろして使用すると、その能力を最大に活かすことができます。食材全体をまとめてくれる役割だけでなく、料理全体に力強さとインパクトを与える陰の立役者となってくれます。
Point③:水溶き片栗粉でダマを作らない方法
👉📽YouTube 03:12~
スープにとろみを持たせたい場合、手っ取り早くできるのが「水溶き片栗粉」を使った方法です。今回は、食材もたっぷり使用していますのでガチガチのドロドロに仕上げないといけません。
そこで懸念点として挙がるのが「ダマになってしまう」こと。
サラサラなスープにつけるとろみと違って、食材が多い場合はその食材が水溶き片栗粉を直接受けてしまって、そのまま火が入って固まってダマになってしまう。ということがよくあります。
その解決法は写真のように中心から具材を避けて、中心のスープ部分へ集中して水溶き片栗粉を流すという方法です。
中心のみへ水溶き片栗粉を投入するため、一瞬だけ団子のように固まりますが、そのあと全体に馴染ませていくことで全体的なとろみづけになります。こればかりは文章では伝わらないので、ぜひ動画をチェックしてみてください。
👇さっそく動画にてチェック!
🍜長崎・皿うどん・まずはYouTubeでチェック!
白濁させることでしっかりと食材の旨味を引き出したスープで作る『長崎・皿うどん』の作り方をYouTubeで動画をアップしていますのでチェック👍
魚介類・野菜類の火入れ加減がポイントです
具材の火の入れすぎには注意が必要です。
魚介類はあっという間に火が入ります。魚介類の火入れ加減、野菜の炒めすぎには注意しましょう(´ω`*)↓
スープの作り方・時系列
おおまかな手順にはなりますが、基本的には以下の通りで進めていきます。
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STEP1準備トッピング・材料の準備(🎈📽YouTube 00:25~)
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STEP9調理皿うどんの餡の仕上げ(🎈📽YouTube 03:12~)
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STEP11盛り付け麺と具材を盛り付けします(🎈📽YouTube 06:28~)
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STEP12仕上げ完成です!(🎈📽YouTube 07:17~)
🍜長崎・皿うどん・材料の準備
今回は豚と鶏の2種類のガラを使ってスープを作りました。
白濁スープを作ることが大切なので、しっかりと圧力をかけて煮込みます。ちなみに鶏は胴ガラを使っていますが、たまたま胴ガラしか売ってなかっただけで深い理由はありません。普通の鶏ガラを準備してください。
また、野菜の甘さを最大限に活かしたスープにするために圧力なべでしっかりとうまみを抽出させることも大切です。
スープの材料
🍥スープ(動物系)の材料
- 豚のゲンコツ・・・2kg
- 鶏の胴ガラ・・・1kg
🍥スープ(魚介系)の材料
- 昆布・・・切り昆布 3枚
🍥スープ(香味野菜類)の材料
- 長ネギの青いところ・・・3本分
- キャベツの芯・・・1玉分
- 玉ねぎ・・・1/2
- りんご・・・1/2
- 人参・・・1/2
- にんにく・・・1ホール
- ショウガ・・・大きめ
- 干し椎茸・・・3コ
チャーシューの肉の種類
- 豚肉・・・豚バラ肉1kg
香味油はコレ
- ごま油・・・香り良く仕上げるのに必須
タレはコレ
- 塩たれ・・・50cc(【#050】塩タレ(改良版)の作り方)
その他
- なし
🍜長崎・皿うどん・麺の選び方
ベストマッチな麺はコレ!
🍥『ちゃんぽん麺』です
長崎・皿うどんの麺は、「唐あく」と呼ばれる長崎オリジナルのかん水を使用した独特な風味の麺を使用します。
このオリジナルかん水を使用した麺を揚げたものが今回使用した、皿うどん専用のパリパリ揚げ麺です。皿うどんには細麺を揚げたものを使いましょう!
🍜長崎・皿うどん・おすすめなトッピングと香辛料
『長崎・皿うどん』のトッピングです。
- 海と山の幸、”豚バラ肉・海老・イカ・ホタテ”
- 長崎のソウルフード”かまぼこ”と”さつま揚げ”
- たっぷりの野菜”白菜・もやし・玉ねぎ・人参・きくらげ”と”おろし生姜・ニンニク”
です。
おいしいちゃんぽんを作るには、山食材と海食材をうまく組み合わせることが大切です。
また、ちゃんぽんといえばの「かまぼこ」。長崎では地元のソウルフードとして親しみをもって「かんぼこ」と呼ばれているそうですね。全国と比べてみても蒲鉾屋さんの数が多く、魚肉練製品の都市別支出金額で長崎市が全国一になったこともあるそうです。(出典:水と近海漁場に恵まれた長崎・島原半島の蒲鉾づくり)
すべてが一体になった時のスープのおいしさは《格別》という言葉以外見つからないほどです。そのスープを水溶き片栗粉で濃度をつけるとさらに濃厚なテイストに。その旨味のたっぷり詰まった中華あんに、独特の風味を持つ”ちゃんぽん麺”を揚げたパリパリ麺。
おすすめのトッピング
🍥トッピングの材料
- 豚バラ・・・できるだけ薄めスライスがおすすめ
- 海老・・・わた抜きはお好みでどうぞ
- イカ・・・今回は下足を使用
- ほたて・・・ベビーホタテでも貝柱でも
- かまぼこ&さつま揚げ・・・必須
- 野菜類・・・もやし、白菜、玉ねぎ、人参
- きくらげ・・・何気にないと寂しい
- 生姜・・・おろす
- にんにく・・・おろす
おすすめの香辛料
🍥香辛料の種類
- ウスターソース・・・おすすめ度
- お酢 ・・・おすすめ度
- ラー油 ・・・おすすめ度
長崎では地元・金蝶(チョーコー)ウスターソースをかけるのが一般的。スパイスの効いた辛めのソースは、長崎生まれの皿うどんには欠かせない一品です。
🍜長崎・皿うどん・まとめ
『長崎・皿うどん』の動画は見ていただけましたでしょうか?
あらためて特徴を3つにまとめますと、
- 豚・鶏とたくさんの香味野菜を使った”白湯スープ”
- たっぷり”炒め野菜”、海の恵み”海老・イカ・ホタテ”、脂のおいしい”豚バラ肉”、長崎のソウルフード”かんぼこ(+さつま揚げ)”トッピング
- 麺は”ちゃんぽん専用を揚げたパリパリ麺”、”ホタテのうま味のきいた特製塩タレ”で仕上げる
ここを外さなければ自作の『長崎・皿うどん』は完成します。
今回の皿うどんには、
・肉食材として…豚バラ肉
・魚介食材として…えび・イカ・帆立
・練物食材として…かまぼこ・さつま揚げ
・野菜食材として…白菜・もやし・玉ねぎ・人参・きくらげ・にんにく・ショウガ
と、13種類の具材を使って一杯のラーメンに仕上げていきます。これだけの食材が一緒になれば、間違いなくおいしく仕上がりがりますね!
肉は脂の多い”豚バラ肉”が圧倒的におすすめですが、魚介は上記以外にもあさりやカニなどを足してもいいですし、野菜もキャベツや絹さや・とうもろこしを混ぜるなど、お好きな具材を合わせてください。
また、失敗しがちな餡かけづくりですが、上記に書いたPoint③を参考にしていただければ失敗なくおいしい餡かけができますよ!
完璧を目指すよりもまずは作ってみることのほうが大切!
せっかくなのでぜひ一度作ってみてYouTubeのコメントに報告ください( *´艸`)
自分で作った『長崎・皿うどん』は、一度食べたらやみつきになりますよー(*´з`)
🍜長崎・皿うどん・あとがき
『長崎・皿うどんのつくりかた』に関して、動画では伝えきれない注意点などを書いてきました。
リンガーハットでおなじみ・ちゃんぽんに続きましての「長崎・皿うどん」。
僕自身は一人前でしか食べたことはありませんが、長崎の地元では
大人数分を一度に注文し、大皿から各自取り分けて頂くのが地元の食べ方。祝い事の時や、職場で残業時にこれを出前で取る、ということもある。出典:Wikipedia
のようです。
たしかに『長崎・皿うどん』には、いろどりよくたくさんの食材がふんだんに使われていますし、テーブルに大皿があれば食卓が華ぎますからお祝い事は親せきの集まりにはピッタリですね!
質問やコメントなどはYouTubeのコメント欄に書いていただければ必ず目を通します。
引き続き、動画だけでは伝えきれない細かなことも書いていきますのでブログに遊びに来てください(*´ω`*)
ぜひ『週末』に『ラーメン』作ってみて下さいね(´ω`*)
ごちそうさまでした!(*´з`)