今回はうすくち醤油と海塩を使って仕上げる『淡口しょうゆタレ』の作り方のについて説明していきます。
色を付けたくないけどうまみ成分はしっかり欲しいといった時に役に立つタレで、うすくち醤油のうまみ成分であるグルタミン酸と海のミネラル成分を取り込んだ、その名の通り淡い色の醤油タレです。
ラーメンのたれシリーズ第8弾となりますが、それぞれ試行錯誤して作り上げたレシピです。ぜひご活用いただければうれしい限りです(^^♪
僕の作るレシピは無駄な食材は組みいれない、流用性のある万能ダレを作るをモットーにレシピつくりに励んでいます。
それでは、さっそく『淡口しょうゆタレ』のレシピについてお伝えしていきます。
🍜淡口しょうゆタレの作り方・これだけは押さえたい3つのポイント
万能な『淡口醤油タレ』を作っていくうえでのポイントを3つにまとめてみました。
Point①: 各々のうまみの相乗効果を最大限に引き出す
Point②: うすくち醤油と塩水のバランスで色味を調節する
Point③: ごく弱火のとろ火で10分煮る
Point①:うま味の相乗効果とは?
👉📽YouTube 00:30~
うま味といわれる成分は何種類かあり、ラーメン作りで必要なうま味はおおきく4種類です。
・主に野菜や昆布・発酵調味料からなるグルタミン酸
・主に動物系(魚含む)の食材からなるイノシン酸
・キノコ類から摂られるグアニル酸
・主に貝を主体とするコハク酸
実はこれはラーメンに限った話ではなく、うま味を重ねることは料理全般に関して言えること。
今回の『淡口しょうゆダレ』はうすくち醤油のグルタミン酸・干シイタケのグアニル酸に、海の塩のミネラル分、うすくち醤油と日本酒からくる発酵調味料のうま味、長ネギから出る野菜の甘味と風味をプラスします。
Point②:淡口といえども色味は意外に強い
👉📽YouTube 01:55~
この『淡口しょうゆタレ』は今後いろいろと使用していく予定ですが、今回このタレの最大使用目的は次回登場する【#076】岐阜タンメンで使用する目的で作りました。
何度か試作したんですが、淡口醤油といえどもそのまま使用しては色味が結構出てしまいます。ですので、塩水と合わせて自分好みの色にするために色味調節を行う必要があります。
そこで使用するのが塩と水です。
僕が好んで使うイタリアの海塩『MOTHIA』はミネラル分を含んだ塩なので、タレに深み(複雑性)を持たせるにはもってこい。色味調節を考慮したうえで「淡口醤油2:ミネラル塩水3」という割合に落ち着きました。
Point③:ごく弱火のとろ火で10分煮る
👉📽YouTube 02:46~
各食材のうまみを引き出すにはタレを一度沸騰させ10分だけ煮る必要があります。今回はネギから甘みを出したいので、甘みを引き出すためにも必要な煮込みです。
ただし、煮込むことでタレの水分が飛んでしまい塩分濃度が濃くなってしまうことを防ぐため、ごくごく弱火で煮込んでください。
沸騰してるかしてないか微妙なライン、たまにタレの水面がポコッとなる程度で充分です。
👇さっそく動画にてチェック!
🍜淡口しょうゆタレの作り方・まずはYouTubeでチェック!
長ネギと干し椎茸がポイント『うすくち醤油たれ』の作り方をYouTubeで動画をアップしていますのでチェック👍
旨味のバランスをとったタレです
今回はうすくちということで、あまりタレが主張しすぎないバランスをとった僕なりの『淡口醤油たれ』を作りました(´ω`*)↓
淡口しょうゆタレの作り方・時系列
おおまかな手順にはなりますが、基本的には以下の通りで進めていきます。
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STEP1準備①材料の準備(🎈📽YouTube 00:29~)
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STEP2調理①鍋に計量した材料を全部入れる(🎈📽YouTube 01:55~)
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STEP3調理②鍋を火にかける(🎈📽YouTube 02:30~)
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STEP4調理③沸騰したらごくごく弱火にして10分煮る。(動画にある通り、ほんの少しフツフツいう程度のとろ火で煮込んでください)(🎈📽YouTube 02:46~)
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STEP5調理④火を止めて、冷ましながら味を滲みこませる(🎈📽YouTube 03:13~)
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STEP6調理⑤2時間後、しっかりと冷めたことを確認してから漉す(🎈📽YouTube 03:28~)
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STEP7仕上げ完成です!(🎈📽YouTube 04:07~)
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ENDおまけ【#076】岐阜タンメンの作り方です(🎈📽YouTube 04:16~)
🍜淡口しょうゆタレの作り方・材料の準備
僕の作る『淡口しょうゆタレ』の材料について、なぜその材料を使っているのか説明していきます。
僕個人的な大切な考え方なのですが、主軸としての材料となるもの、副次的に主を支えるもの、最後に奥行として味全体を支えるものという考えで味を作っています。
今回の『淡口しょうゆタレ』でいえば、主=うすくち醤油による発酵調味料のうま味、副=長ネギの甘味・干シイタケのうま味、奥=海塩のミネラルと日本酒(発酵・甘味)・味の素(先頭から重要な順に並べています)
です。
たれの材料
🍥タレ(動物系)の材料
- なし
🍥タレ(魚介系)の材料
- なし
🍥タレ(香味野菜類)の材料
- 干しシイタケ・・・3つ
- 長ネギ・・・2本分
- 生姜・・・50g
調味料あれこれ
- 海塩・・・50g
- うすくち醤油(ヒガシマル醤油)・・・200cc
- 日本酒・・・50cc
- 味の素(うま味調味料)・・・10g
その他、必要な食材・材料
- 水・・・300cc
🍜淡口しょうゆタレの作り方・まとめ
醤油ダレを作る際に気をつけるポイントは上記で述べました。
【#014】『醤油タレの作り方』ではたれを煮込む必要はありませんでしたが、【#069】濃口しょうゆタレの作り方と同様に今回も10分だけ煮込む必要があります。
今回の『うすくち醤油タレ』では長ネギの甘味・風味が非常に大切です。いつも入れている昆布は今回は邪魔なので入れず、色味調節のためうすくち醤油の割合も塩水より控えめです。
全体的なうま味が控えめな分、長ネギの野菜の甘み・風味で全体をまとめている+椎茸のうま味(グアニル酸)を感じやすいタレに仕上げました。
※ちょっとめんどくさいお話しますので、興味ない方はスルーしてください。
前回の『【#069】濃口しょうゆタレ』の記事でこのように書いてます。
『【#014】醤油タレの作り方』では長ネギの青いところが入っていたのがポイントで、あのタレは煮込んでしまうとネギの甘味が出すぎてしまうんですね。そうするとどうなるかというと、雑味のあるタレに仕上がってしまうのです。
その雑味を活かした「店の味」ならいいのですが、僕のYouTubeで色々なラーメンに使う汎用性を考えると煮込まないのがベターチョイスだった。という事情アリ的なものです。
これは、醤油のうまみを活かすために考案したレシピで【#014】醤油タレに関しては確かにネギの甘味は欲しいけど主張してほしくない。なので「煮込まない+ねぎの青い部分だけの使用」なんです。
今回は逆で、ネギの白い部分だけ使っています。ネギの甘味とうま味が欲しいから。
矛盾しているととらえられてもおかしくない…んですが、やっぱりこれはこれで合っているんです。
ここも全部のタレで掲載している部分なのですが、僕のアイデアのコアな部分です。ぜひ読んでみてください↓
<<『醤油タレ』でも伝えましたが、大切な考え方なので再度掲載します。>>
ここからは大切なポイントなので少し長くなります。
うま味の種類は主に野菜や昆布・発酵調味料からなるグルタミン酸、主に動物系(魚含む)の食材からなるイノシン酸、キノコ類から摂られるグアニル酸、主に貝を主体とするコハク酸などがあり、これらは同時に使用することでうま味の相乗効果が期待できることがわかっています。
この原理でいえば上記①に関しては正解ということになります。しかし、自分で作って気づいたのは、なんでもかんでも足し算すれば美味しくなるわけではないということでした。
ラーメン作りにはまっていたある日のまかないランチの出来事でした。ラーメンスープはしっかり出来たし、タレにもひき肉を入れて仕込んで、さあ今日は今までで最高の一杯が出来た!って思いながらワクワクしていました。ですが、一口食べてみると味に雑味があって美味しくない。つまり、しっかり丁寧に作ったスープが台無しになったんです。うま味の相乗効果はどこ行った?と疑問でした。
まかないを食べ終えて、何が原因なのか考えました。そこで思い出したんです。
著名な料理人の先輩方が『料理は引き算が大切』と言っていたことを。また”一流の料理人”とは食材のうまさを最大限に引き出せる料理人だということを。
そしてぼくは僕なりに結論を出しました。スープでしっかりと食材の味を引き出すことが出来ていれば、あえてタレに旨味を付加する必要なんてない。
今回作った『淡口しょうゆタレ』は、今後たくさん登場しますよー(*´з`)
🍜淡口しょうゆタレの作り方・あとがき
淡口しょうゆだれを作る上で、動画では伝えきれない注意点などを書いてきました。
このタレは【#076】岐阜タンメンのために作ったしょうゆタレです。
ですが、汎用性が高いタレを作るのがモットーな僕の『淡口しょうゆタレ』は、豚骨ラーメンをはじめとした色を付けたくないけどしっかりとうま味が必要なラーメンにはピッタリ。
色味の薄い「うすくち醤油」をベースに、海水のミネラル成分や干シイタケのグアニル酸、ねぎの甘味・うま味をプラスしたうま味成分のバランスの取れたタレです。
うま味の管理は難しいことも多いですが、旨味の種類をしっかり理解していくとは料理全般の技術の向上に役立ちます。
質問やコメントなどはYouTubeのコメント欄に書いていただければ必ず目を通します。
引き続き、動画だけでは伝えきれない細かなことも書いていきますのでブログに遊びに来てください(*´ω`*)
ぜひ『週末』に『ラーメン』作ってみて下さいね(´ω`*)