今回は、山形県のご当地ラーメンで夏にはピッタリの冷たいスープのラーメン『山形冷しラーメン』を作りました。
牛出汁と和風出汁を合わせたダブルスープで、あっさりながらも滋味深いスープが特徴です。チャーシューも牛肉なのが珍しいですよね
今回のポイントは
- しっかりと旨味を引き出した牛肉のスープに
- 魚節・昆布・椎茸の旨味をしっかりと引き出した和風スープを合わせて
- 栄屋さんに倣いトッピングを彩りよく盛り付けました
では、早速『山形冷しラーメン』の作り方を見ていきましょう!
🍜山形冷しラーメン・これだけは押さえたい3つのポイント
『山形冷しラーメン』を作っていくうえでのポイントを3つにまとめてみました。
Point①: 牛主体のスープを作る
Point②: 和風スープは魚介の旨味強めに出汁を作る
Point③: 麺は3回に分け流水でよく締める
Point①:なんといってもベースは牛のスープ
👉📽YouTube 0:35~
ルーツがどこにあるのか定かではありませんが、山形冷しラーメンのスープは牛(うし)がベースとなっています。
今回はゼラチン質が出すぎないように牛のもも肉、肉が多めの牛すじを使用して作りました。脂も少なかったので油膜が張ることはありませんでしたが、なるべくゼラチン質の少なめ&脂肪の少ない牛肉を使用するようにしましょう。
Point②:普通の和風だしの取り方ではダメです
👉📽YouTube 03:58~
和食で使用する出汁と、ラーメンで使う和風出汁。一見同じようで同じではありません。
和食の出汁の目的は素材の良さを引き出すため。なので、出汁が出すぎてしまうと、魚の香りの強さや生臭さが素材へ移ってしまい、せっかくの料理が台無しです。
ですが、ラーメンに使うとなると話は別です。なぜなら、普通の和風出汁では風味が弱すぎて麺料理として美味しさを感じることができません。ですので、和食の出汁よりも食材の量は多め&煮出し方・時間はより多くなります。
魚のえぐみや香り(臭さ)をあえて出すつもりで仕込みましょう。
Point③:麺が命!キンキンに冷やすこと!
👉📽YouTube 07:00~
僕はいつも3度に分けて麺を冷やします。
- 1度目、茹で上がりの麺はそのままでは触れないほど熱いので菜箸で混ぜながら冷やす
- 2度目、①の麺はまだ水道水の温度まで下がり切っていないので、水道水の温度帯まで下げるため流水で冷やす
- 3度目、水道水の温度帯まで下がっているがこのままでは美味しくありません。最後はキンキンに冷やした氷水の中で、表面のぬめりを取りながらもみ洗いします。
③の注意点ですが、氷を入れた水で洗うのではなくしっかりと氷の温度帯(0℃)まで冷えた氷水の中で麺を冷やすということを忘れないでください。
👇さっそく動画にてチェック!
🍜山形冷しラーメン・まずはYouTubeでチェック!
飲み干したくなる冷たいスープ『山形冷しラーメン』の作り方をYouTubeで動画をアップしていますのでチェック👍
牛と魚節ベースの醤油スープが特徴です
氷を入れると見た目にも涼やか(´ω`*)↓
スープの作り方・時系列
おおまかな手順にはなりますが、基本的には以下の通りで進めていきます。
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STEP1準備①スープの材料の準備(🎈📽YouTube 00:35~)
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STEP2スープ作り①牛すじのあく抜きをする(🎈📽YouTube 01:16~)
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STEP3牛スープ(動物系)を仕込みます(🎈📽YouTube 02:09~)
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STEP4スープ作り③沸騰し灰汁を取ったら香味野菜を入れ2時間煮る(🎈📽YouTube 02:50~)
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STEP5調理①2時間後、チャーシューの味付け(🎈📽YouTube 03:12~)
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STEP6スープ作り④完成した牛スープを漉す(🎈📽YouTube 03:24~)
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STEP7スープ作り⑤前日に昆布と干し椎茸を水に浸けておく(🎈📽YouTube 03:58~)
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STEP8スープ作り⑥一晩経った鍋を火にかける(🎈📽YouTube 04:28~)
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STEP9スープ作り⑦沸騰する直前に昆布を取り出す(🎈📽YouTube 04:42~)
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STEP10スープ作り⑧沸騰したら魚節Mixを入れ30分弱火で煮る(🎈📽YouTube 04:58~)
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STEP11スープ作り⑨30分後、減った分の水を足して再沸騰させる(🎈📽YouTube 05:13~)
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STEP12スープ作り⑩再沸騰したら花かつお節を入れ火を止め、このまま粗熱を取ります(🎈📽YouTube 05:19~)
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STEP13スープ作り⑪スープが冷えたら裏ごします(🎈📽YouTube 05:40~)
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STEP14スープ作り⑫魚介系スープの完成。冷蔵庫に入れ良く冷やしておく(🎈📽YouTube 06:17~)
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STEP15調理②トッピングの準備(🎈📽YouTube 06:26~)
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STEP16調理③麺を茹でます(🎈📽YouTube 07:33~)
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STEP17調理④茹で上がった麺は3回に分けてよく揉み洗いをしてぬめりを取りきちんと冷やす(🎈📽YouTube 08:11~)
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STEP18盛り付け盛り付けします(🎈📽YouTube 08:59~)
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STEP19仕上げ完成です!!(🎈📽YouTube 10:13~)
🍜山形冷しラーメン・材料の準備
牛スープに使う牛すじは一度茹でこぼして灰汁を先に取る必要があります。クリアな透明なスープに仕上げましょう。
合わせる和風出汁は、5種の魚節(花かつお・鯖節・鯵節・宗田鰹節・鰯の煮干し)のイノシン酸・昆布のグルタミン酸・干椎茸のグアニル酸のうまみが凝縮したラーメン用の和風スープです。
スープの材料
🍥スープ(動物系)の材料
- 牛すじ肉・・・300g
- 牛モモ肉・・・500g
🍥スープ(魚介系)の材料
- 昆布・・・北海道産昆布 20g
- 花かつを節・・・30g
- 鯖節・鯵節・宗田鰹節・鰯の煮干しのミックス・・・50g
🍥スープ(香味野菜類)の材料
- 干しシイタケ・・・5つ
- 梨 ・・・1/2
- 玉ねぎ・・・1/2
- 長ネギ・・・1本分
- 大根 ・・・200g
- 生姜 ・・・厚切り2枚
チャーシューの肉の種類
- 牛モモ肉・・・味付けはコチラを参考に(【#002】チャーシューの作り方)
香味油はコレ
- 米油・・・30g
タレはコレ
- 醤油たれ・・・40cc(【#014】醤油タレの作り方)
🍜山形冷しラーメン・麺の選び方
ベストマッチな麺はコレ!
🍥『中太ストレート麺』です
山形冷しラーメンということで、本場に倣い今までの冷やしラーメンとは一線を画す中太ストレート麺を使います。正直、冷たいあっさりラーメンには合わない麺かと思ったのですが食べてみると以外にもそんなことなかったです!
細い麺・太い麺、ちぢれ麺・ストレート麺、低加水・多加水とバリエーションは組み合わせで色々ありますが、色々試してみて下さい。
🍜山形冷しラーメン・おすすめなトッピングと香辛料
『山形冷やしラーメン』のトッピングです。
- 脂身の少ないモモ肉の”牛肉チャーシュー”
- 油分でうまみとコッテリ感の補強”米油”
- 冷やしラーメンにピッタリ”もやし&きゅうり”
牛ベースなのでチャーシューには牛肉を使用します。冷たいラーメンでは脂が固まってしまうので、脂肪分の少ないモモ肉かランプ肉を使いましょう。
また、もうひとつ大きな特徴としては香味油に不飽和脂肪酸のオイル『こめ油』を使用することでしょう。動物性の脂の飽和脂肪酸は冷やすと固まってしまいますので、冷たいラーメンには不向きです。
おすすめのトッピング
🍥トッピングの材料
- チャーシュー・・・牛モモ肉
- もやし ・・・茹でて冷やしておきましょう
- きゅうり ・・・食感がいいですね
- かまぼこ ・・・色取りにも
- 長ネギ ・・・アクセントに
- メンマ ・・・定番です
- 味玉 ・・・煮卵
おすすめの香辛料
🍥香辛料の種類
- 黒コショウ・・・おすすめ度
- 一味唐辛子・・・おすすめ度
- お酢 ・・・おすすめ度
冷やしラーメンはそれだけでもサッパリ食べれますが、お好みでお酢を入れると酸味のおかげでよりサッパリ!そこへ一味唐辛子を足すのもおすすめ。黒コショウはスープに飽きたら振りかけてみて下さい。
🍜山形冷しラーメン・まとめ
『山形冷しラーメン』の動画は見ていただけましたでしょうか?
あらためて特徴を3つにまとめますと、
- 牛スープ&魚介スープの”ダブルスープ&醤油味”
- 冷たいスープでも固まらない香味油として“コメ油”
- 麺は”中太のストレート麺をしっかり氷水で冷やす”
ここを外さなければ自作の『山形冷しラーメン』は完成します。
冷たいラーメンを作る上で必ず行ってほしいことは、スープも麺もしっかり冷やすことです。中途半端に冷やすとモヤっとした味わいになってしまい、せっかくの調理の手間や味付けが台無しになってしまいます。
スープは冷蔵庫に入れしっかりと冷やす。麺も氷水の温度でしっかりと締めて冷やす。地味ですが一番大切なことです。
完璧を目指すよりもまずは作ってみることのほうが大切!
せっかくなのでぜひ一度作ってみてYouTubeのコメントに報告ください( *´艸`)
自分で作った『山形冷しラーメン』は、一度食べたらやみつきになりますよー(*´з`)
🍜山形冷しラーメン・あとがき
『山形冷しラーメンのつくりかた』に関して、動画では伝えきれない注意点などを書いてきました。
ラーメン王国山形のご当地ラーメンの『山形冷しラーメン』。牛のスープというのが意外ですが、和風の出汁と合わせることであっさりながらも奥深い味を表現しています。
また、あっさりになりすぎないように浮く表面のこめ油もラーメンらしさを演出していてスープに程好いコクを与えています。合わせるトッピングも、もやしやキュウリなど水分量の多い野菜でよりさっぱり感を感じさせてくれる計算された一杯ですね。
質問やコメントなどはYouTubeのコメント欄に書いていただければ必ず目を通します。
引き続き、動画だけでは伝えきれない細かなことも書いていきますのでブログに遊びに来てください(*´ω`*)
ぜひ『週末』に『ラーメン』作ってみて下さいね(´ω`*)
最高においしかった~ごちそうさまでした(*´з`)